TOKIWA(トキワ)とは
みなさんは「TOKIWA(トキワ)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
TOKIWA(トキワ)とは、日本に逃れてきた難民たちが、自分らしく働くの最初の一歩をつくるためのシェアハウスのこと。
https://peraichi.com/landing_pages/view/tokiwa-project
- TOKIWAはJELAが所有する民間による難民シェルター「JELAハウス1」のニックネーム。その名前は、日本を代表した漫画家を輩出した「トキワ荘」が由来になっている。
- TOKIWAは、難民認定申請者(以下、「難民」)が日本でキャリアを築く際に障壁となるの3つの解消を目指している。
- TOKIWAでは、難民に対するライフラインの提供だけではなく、同居するスタッフが就職まで伴走する。
難民が日本でキャリアを築くための”3つの壁”
公的な支援が極端に限られる難民たちにとって、自立と自己実現のために必要なのは働くこと。
2016年に活動を開始したNPO法人WELgeeは、2018年2月の法人化以降、人材紹介企業とのパートナーシップのもと、意欲あふれる難民の若者たちを、スキルや個性を活かして働くことのできる企業とつなぎ、「人財」として活躍する機会を生み出す就労伴走事業へと注力してきました。
今年度は、56名の難民に対しヒアリングを重ねる中で、彼らが日本でキャリアを築く際、障壁となる3つの壁が浮かび上がりました。
1) 目の前の生活を維持するだけの日々
就労許可が得られた人でさえ、金銭面でも住居面でも公的な支援を失ったあと、どうにか今日を生きるためにありついた今のアルバイトを辞められません。結果、家賃や水道光熱費などの最低限のライフラインを担保するために、目の前の日雇い労働や夜勤の仕事に頼らざるを得ません。そしてしばしば契約書や労災がないことに加え、契約書が存在しなかったり、会社の名前さえ知らされていない場合も少なくありません。
2)現状を抜け出すための時間・余裕がない
現状を抜け出すためには、集中して日本語の習得や、自分の経験やスキルがどう日本で活かせるのかを調べて、自分に合った就職先を探すことが必要不可欠です。しかし、目の前の生活に終われる日々に、余裕を作ることができません。結果的に、上記の状態から抜け出すことができず、だんだんと精神的余裕もなくなり、人との関わりも薄れてゆきます。
3)日本社会からの孤立
多くの人々は、日本人と接する機会が少なく、同郷または難民申請中の人たちとの限定的な人間関係の中で日々を過ごしています。就職においても、日本語も話せず、日本の企業文化や雇用にあたっての常識などにまつわる前提知識もありません。また、業界・企業研究が不十分で、英語情報の少なさもさることながら、企業やOBOGとの繋がりもなく、実態を確認する術もないことが多いです。その上頼れる日本人の知人・友人がいないとなると、事前知識や入手できる情報が限られます。
結果的に、スキルや経験、職歴や学歴、母国で経済資本力のあった方や人望に恵まれる方が多くても、選択肢がありません。
TOKIWAが提供する4つの価値
TOKIWAは、難民たちへ、目標に向かうことのできる環境を作るために、ライフラインである住居・就職までの目標設定の機会・切磋琢磨する仲間、そして伴走者の4つを提供します。
1)ライフラインとなる住居
住居人は、 目の前の生活維持のためのアルバイトではなく、 日本語力の上昇などのスキルアップや、 日本における就職活動の実態と心がけを知るなどの就職活動に専念することができます。 安心して眠れる場所があることで、これからの自分の人生の設計に初めて集中できるようになります。
2)目標設定の機会
目標を確実に達成するためには、目標を具体的に設定することが必要です。TOKIWAの入居メンバーは、入居より1年間で、自立を目指します。入居するタイミングで、努力する姿勢を、経歴や日本語力、その他スキルの学習歴から把握し、ハウスに同居するスタッフが全力で伴走します。
3)切磋琢磨できる仲間
TOKIWAには、同じ目標に向けて切磋琢磨する仲間が同居します。難民の方が日本で自立をするためには、乗り越えなければならない様々な壁があります。辛い時でも、共にゴールを目指す仲間と励まし合える環境を提供します。
4)伴走者
NPO法人WELgeeが提供する就労伴走事業を通じて、1年間の期間中に、就職を目指します。具体的には、就職活動のオリエンテーション実施 、レジュメ・職務経歴書作成、面談に向けた自己分析・企業研究を予定しています。
※TOKIWAの入居対象者は、難民申請者の方の中でも、就労許可を所持している、または居住期間中に就労許可を取得する予定のある就職志望者です。
まとめ | 社会問題への取り組みにシェアハウスが活用されることも!
志があり、努力をすることを惜しまない若者たちが直面しているのは、
ただ今日の生活を生きるために、しばしば労働基準法も守られない夜勤を強いられ、
未来を考える時間もないアルバイトの日々。
そんな彼らに足りないのは、
自分のキャリアに向かいとことん専念・努力できる環境です。
https://peraichi.com/landing_pages/view/tokiwa-project